東海道四十九番目の宿場町、土山宿を歩いた日。南東の入り口から散策開始。
茶畑。のどか。
滋賀県といえば飛び出し坊や。こちら風雨に晒されちょっと草臥れモードの飛び出し坊やさん。
暑いお昼時、まさに人っ子一人いない状態で通りは静まり返っているが、かすかにテレビの音や生活音が聞こえるのが良くもある。
近くの道の駅で入手したマップを見ながら歩いた。各お宅ともかつての商売や屋号を掲げている。
あれ?これは柊の生垣・・・?
お地蔵堂発見。
可愛らしい化粧地蔵さんでした。
穴を開けた石の奉納!時々見かける風習。地域によって違うだろうが、結願の印とも、体の一部分の治癒祈願とも言われる。
町並みの保存度合いは大変高く、重伝建ではないのが信じられない。
赤い暖簾は扇屋伝承文化館。江戸時代に扇や櫛を販売していた扇屋さんの建物をを地元地区で購入、改修されたものだそう。
スクリーンに見えるのは「坂は照るてる 鈴鹿はくもる あいの土山 雨が降る」という、鈴鹿馬子唄の一節だそう。
この一節に唄われ、道の駅の名前にもなっている「あいの土山」、「あい」には諸説あるそうです。
参考記事
日差しが強く逆光になったが、再びお地蔵祠に遭遇。
こちらも愛らしい化粧地蔵さんだった。
歩みを進めましょう。
鮮魚店さんの簡易な看板建築。
なんとふくよかなえべっさんの飾り瓦。
白川神社という神社の前を通りかかった。この日と翌日は白川祇園祭という大きなお祭りの日だった。滋賀県の選択無形民俗文化財にもなっているとのこと。ここに来る道すがらも、何か寄り合いをしている様子が見えたり聞こえたりしていた。
神社に近づいてみたが、社務所前でも地域の方がお祭りの準備をしていたようで、部外者が乗り込んでも申し訳ないと思い遠慮した。
その後見かけた花傘。巡行したのち、花を奪い合う神事に使われるそうだ。
さて、散策は続く。
あるお宅の白壁に見えた浮彫の石灯篭。なんて愛らしい。万人講と刻まれている。鈴鹿峠には万人講常夜燈がありますね。
このような趣の町には種類の古い自販機がよく似合う。
軒数は少ないが飲食店もある。氷の旗にも惹かれる。だがあまりに汗だくなので入るのを躊躇してしまった。
土山宿の飛び出し坊や。「旅人」という名前(?)のようだ。
飛び出し坊やのいたところは東海道伝馬館という博物館施設だった。宿駅伝馬制などを紹介しているそう。
そして、伝馬館と飛び出し坊やのお向かいの商店!
地元の方による地元の方のための素敵な青果店。
土山宿の北端近く。歩いたメインの通りの隣にもう一本通りがあり町並みがあるようだったが、今回はそちらまでは行かなかった。
そろそろマップの終点。
南土山の交差点で1号線にぶつかる。交差点の向こうにも立派なお屋敷が見える。
ここで引き返し、見てきた町並みを復習。
この酒屋さんも素敵です。
牛乳箱と、お祭りの提灯。
倉庫の片隅に渋い自販機、UCCコーヒー。
先ほどとは逆向きに歩いていたので気づけた「サン號自転車」。「號」の異体字(号+乕)は初めてです。
(2023.08.30)