いずれ失われてしまうかもしれない故郷の風習を書き残す。
我が故郷の墓地は通称「墓地山」と呼ばれる自然の小山。山の麓こそちょっとした造成区画に墓石が整然と並んでいるが、山の中は細い山道に沿って転々と並んでいる。
蓮の葉もしくは里芋の葉にお供え物を載せ、ダンゴノキで作った盆箸を添えるが、最近は割り箸が多いし、載せる食材もご家庭によって結構いろいろだ。自分の記憶では赤飯・ナス(生のまま短冊切り)・瓜・ミニトマト・えご(東北一円で見られる、えご草を煮固めた食べ物)がメジャーな気がする。里芋の葉を使うことが多いので、撓んでいてなかなかうまく盛り付けられない。
親戚やご近所でお供えし合う。左側の少し葉っぱが乾きかけているのは、この日早い時間に親戚がお供えしていってくれたものだ。
お花も先に供えて貰っていたので、脇に置かせてもらい新たに花を供える。
(2019.08.13)