白州町に甲州街道の宿場町があると知り行ってみた。重伝建地区のように古い家屋が立ち並ぶ観光地という感じではないようだが、地図を見ると市営の無料駐車場があるという。行ってみてわかるが、この小さな宿場町に七賢(山梨銘醸)の蔵元や金精軒という桔梗屋と並ぶ信玄餅の老舗があるのだった。
ありがたく停めさせていただいた。駐車場前から甲斐駒ヶ岳をはじめとしたゴツゴツした山容が見えた。

いきなり旧甲州街道へは行かずに裏道を宿場町の端っこの方へ行く。

水田横の水路がとても澄んで美しかった。さすが「白州」の町。

民家の間を抜けて街道へ。

街道に出たところに台ケ原宿の石碑があった。隣にはカーブミラーと石仏。

Googleマップには「台ケ原宿の地蔵」と載っているが頭が尖がっていて観音様のように見える。

その石仏から少し東に行ったところに「⑰道祖神」と書かれた石碑があり、周囲に石仏が集められている。台ケ原宿の東端に近く、塞ノ神的役割にもぴったりのロケーションだ。母の実家がお隣神奈川だった自分がこれまでイメージしてきたこの辺りの地域の道祖神のイメージに近く感動した。
なお何の17番なのかはわからずじまい。市のHPを見てもわからなかった。何かパンフでもあるのかな?

道祖神本体はこの石柱か根元の丸石道祖神か。中にある石祠も道祖神祠っぽい。





では台ケ原宿を歩いてみる。8月も終わりだというのにとてつもなく暑い。日傘を差しながらスマホを構えるのはつらい。

お蔵があった。

素敵な窓枠と漆喰の色に、人は右、車は左。

立派な門構えのお宅。

土塀も長く続いている。

杉玉。地図にはないけれど七賢さんの関連の建物だろうか。

ポップな街路灯。


立場跡と共同井戸跡。立場は宿駅の入り口で旅人や馬が休んだとある。

奥に石祠があった。

民家だったのでがっつり撮影はしなかったが、この常夜燈のある場所は本陣跡とのことだった。
(余談だが、普段暮らしていない町の標識の地名ははワクワクするね。)

台ケ原ふれあい休憩所の碑。スペースはあるが駐車場という明記はなく停めている人もほとんどいなかった。駐車は各店舗が結構駐車場を備えているし、ちょっと歩けば自分が停めた広い市営駐車場もある。


台ケ原珈琲さんという素敵なカフェだった。新しく設えた看板建築だろうか?

その向かいが山梨銘醸の「七賢」さん。

レリーフ看板が素敵だ。

お座敷に上がり明治天皇が宿泊された行在所を部屋の外から見学できる。




左手は展示室。

お仏壇だろうか。

店舗の奥へ。



御行幸の際にも使われたお水と弁天様。

裏手に廻ると、「菌塚」!麹菌と酵母菌の供養塔があった。

慶応蔵との表示。

水の町白州。

火伏と水神のお札。地元の神社かと思ったら京都の下鴨神社だった。

また母屋に戻ってきた。ここは「くらかふぇ」となっていて、いろいろな場所にテーブルが置いてありドリンクやスイーツがいただける。

通路沿いには2人がけの席もいくつかあってそれぞれデザインが違う。私も米糀を原料とした糀糖を使っているというコウジードリンクの桑の葉味をいただいた。

七賢さんを後にする。外に行在所の碑があった。

そしてこちらが台ケ原宿でもう一軒有名なお店「金精軒」。

来るまでに途中看板も見ていててっきり中華料理屋さんか何かかと勝手に思っていたが、信玄餅の老舗だった。買っていきたいけれど帰宅は明後日。購入は見送った。

ところで他県民の自分にとって信玄餅といえばあの不織布風呂敷に包まれた桔梗信玄餅。こちらのお店は知らなかったな、と違いを調べたら販売は桔梗信玄餅さんが先、商標登録は金精軒さんが先という若干複雑味を帯びた経緯があった。ただ「水信玄餅」の元祖はこちらの金精軒さんだそうだ。
参考記事
立派な門構えのお宅。

田中神社・荒尾神社。

何かカミキリムシのような大きな虫が飛んできて石灯籠にとまったと思ったら、なんとタマムシだった。田舎育ちだが多分私は生きているタマムシを初めて見たと思う。なんて美しいんだろうとしばし眺めた。日傘に乗ってくれないかなと近づいたら風に乗ってまた飛んでいってしまった。

境内には土俵があり奉納相撲が行われるそうだ。本殿は裏手に、田中神社・荒尾神社両社が並んでいた。

この神社には石祠が多数あり、非常に興味を持った。調べてみると山梨(特に北部)の道祖神は石祠・丸石道祖神といった姿が多いようで、石祠文化が盛んとのこと。もっと見たい!



あまりに魅力的な神社だったので、この田中・荒尾両神社についてはまた別ページで記録しようと思う。

この際台ケ原宿はもう少しあるが、とにかく暑い。辛い。
駐車場へ戻る。


七賢さんの裏手。

(2025.08.30)